新宮市にある近畿大学附属新宮高等学校・中学校で、2026年10月15日(木)、落語をテーマにした芸術鑑賞会が開催されます。
今回の注目は、新宮市の旧熊野川町出身の男性の実話をもとにしたノンフィクション落語「生きた先に」の上演です。
64歳で夜間中学に通い始め、読み書きを学んだ男性が、長年連れ添った妻に感謝の手紙を送るまでの物語。地元・新宮市にゆかりのあるエピソードが、落語を通じて生徒たちに届けられます。
なお、今回の芸術鑑賞会は同校の生徒と保護者を対象としたもので、一般向けの公開公演ではありません。
新宮市出身男性の実話を描いた「生きた先に」
今回上演される「生きた先に」は、落語家の笑福亭鉄瓶(しょうふくていてっぺい)さんが、実在する人物への取材をもとに創作したノンフィクション落語です。
物語の主人公のモデルとなったのは、新宮市の旧熊野川町出身の男性。
男性は64歳になってから夜間中学に通い始め、読み書きを学びました。そして、長年連れ添った妻に、感謝の気持ちを込めたラブレターを送ったといいます。
普段、当たり前のように使っている文字も、読み書きができなければ、自分の気持ちを手紙にして伝えることは簡単ではありません。
そんな男性が、年齢を重ねてから学び直し、大切な人に思いを届けたという実話です。
「生きた先に」は、学ぶことに年齢は関係ないことや、大切な人に感謝を伝えることの意味を改めて考えさせてくれる作品といえそうです。
新宮市にゆかりのある人物の人生が落語として語り継がれていることは、地元の方にとっても興味深い話題ではないでしょうか。
ノンフィクション落語とは?実話をもとにした新しい落語の形
落語と聞くと、昔の町人や商人が登場する、笑いを中心とした古典落語を思い浮かべる方も多いかもしれません。
一方、ノンフィクション落語は、実際に起きた出来事や実在する人物の人生を取材し、落語として表現するものです。
古典落語のような笑いだけでなく、人生の苦労や家族への思い、人と人とのつながりなどを題材にすることもあります。
今回の「生きた先に」も、実話をもとにした物語だからこそ、聞く人それぞれが自分の人生や家族との関係に重ね合わせられる作品といえそうです。
落語にあまりなじみのない方でも、こうした身近なテーマから古典芸能に興味を持つきっかけになるかもしれません。
笑福亭鉄瓶さんら3人が出演|落語の解説や体験も
芸術鑑賞会には、松竹芸能に所属する落語家2人と三味線奏者1人が出演します。
| 出演者 | プロフィール |
|---|---|
| 笑福亭鉄瓶さん | 2001年に笑福亭鶴瓶さんに入門。2025年に第20回繁昌亭大賞を受賞 |
| 笑福亭喬路さん | 兵庫県姫路市出身。2020年に七代目笑福亭松喬さんに入門 |
| はやしや都美礼さん | 大阪府出身。2019年にはやしや律子さんに入門した三味線奏者 |
当日は「生きた先に」の上演だけでなく、通常の落語や、落語の楽しみ方を紹介する解説も予定されています。
さらに、落語の演出に使われる「鳴り物」の紹介では、希望する生徒がステージに上がり、実際に楽器を鳴らす体験も行われます。
落語は話し手の言葉や身振りだけでなく、三味線や太鼓などの音によっても雰囲気が生まれる伝統芸能です。
今回の鑑賞会は、そうした落語の魅力を知る機会にもなりそうです。
近大附属新宮高校・中学校では2017年から芸術鑑賞会を実施
近畿大学附属新宮高等学校・中学校では、生徒がさまざまな文化に直接触れる機会として、2017年から2~3年に1度、芸術鑑賞会や教育講演会を実施しています。
これまでには、作曲家でマルチアーティストの青島広志さんによる音楽劇鑑賞会や、お笑いコンビ「TIM」のゴルゴ松本さんによる教育講演会などが開催されました。
今回は、同校の保護者会が主催し、日本の伝統芸能である落語を取り上げます。
生徒たちにとっては、プロの落語家の話芸に直接触れるだけでなく、地元出身者の人生を知る貴重な機会となりそうです。
芸術鑑賞会の開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年10月15日(木) |
| 時間 | 13:15~15:05 |
| 会場 | 近畿大学附属新宮高等学校・中学校 体育館 |
| 住所 | 和歌山県新宮市新宮4966番地 |
| 対象 | 同校の全校生徒517人、参加を希望する保護者 |
| 内容 | 鳴り物紹介・落語解説、落語2席、ノンフィクション落語「生きた先に」 |
| 主催 | 近畿大学附属新宮高等学校・中学校保護者会 |
※今回の芸術鑑賞会は学校関係者を対象としており、一般の方の参加は案内されていません。
学校の詳細については、近畿大学附属新宮高等学校・中学校の公式サイトをご確認ください。
地元の実話が伝える、学び続けることの大切さ
64歳から読み書きを学び、長年連れ添った妻に感謝の手紙を送った男性。その実話が、新宮市の学校で落語として上演されます。
今回の芸術鑑賞会は一般公開されませんが、旧熊野川町出身の男性の人生が、一つの落語作品になっているということ自体、地元の方にも知っていただきたい話題です。
何歳になっても新しいことを学べること、そして、大切な人に自分の言葉で気持ちを伝えること。
今回の「生きた先に」は、そうした身近で大切なことを改めて考えるきっかけになるのではないでしょうか。
参照元:プレスリリース



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