新宮市出身の詩人・作家、佐藤春夫の足跡を伝える「新宮市立佐藤春夫記念館」が、2026年10月7日(水)に移転リニューアルオープンする予定です。
これまで熊野速玉大社の境内にあった佐藤春夫記念館は、建物の老朽化などに伴い2024年4月から長期休館していました。
新しい場所は、新宮市伊佐田町1丁目2-50。新宮城跡(丹鶴城公園)や旧西村家住宅、旧チャップマン邸などにも近く、新宮市の歴史や近代文化を巡る新たな拠点としても注目されそうです。
今回は、新しくなる佐藤春夫記念館の場所や開館日、建物の特徴、入館料など、現在分かっている情報をまとめて紹介します。
この記事でわかること
- 新しい佐藤春夫記念館のオープン日
- 移転先の場所・アクセス
- 新しい記念館の建物や展示の特徴
- 開館時間や入館料
- 旧西村家住宅・歴史民俗資料館との「3館共通券」
- 佐藤春夫記念館が移転するまでの経緯
佐藤春夫記念館が2026年10月7日にリニューアルオープン予定
新宮市立佐藤春夫記念館は、2026年10月7日(水)に移転リニューアルオープンする予定です。
新宮市観光協会の観光情報にも「令和8年10月7日から開館」と掲載されています。
また、2026年8月には新しい記念館の建築模型が新宮市へ寄贈されており、熊野新聞によると、10月7日には開館にあわせて記念式典も予定されています。
約2年半にわたる休館期間を経て、いよいよ新しい佐藤春夫記念館がスタートすることになります。
新しい場所は新宮城跡の近く
移転後の住所は、以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 新宮市立佐藤春夫記念館 |
| 新住所 | 和歌山県新宮市伊佐田町1丁目2-50 |
| オープン予定日 | 2026年10月7日(水) |
| JR新宮駅から | 徒歩約10分 |
| 電話番号 | 0735-21-1755 |
場所は新宮城跡(丹鶴城公園)の近くです。
旧西村家住宅(西村伊作記念館)や旧チャップマン邸も近くにあり、丹鶴ホールからも歩いて行けるエリアになります。
新宮市民なら「新宮城跡や旧西村家住宅のあたり」と聞くと、場所をイメージしやすいのではないでしょうか。
これまでの熊野速玉大社境内から中心市街地側へ移ることで、新宮駅からも徒歩約10分とアクセスしやすくなります。
そもそも佐藤春夫記念館とは?
佐藤春夫は1892年(明治25年)に新宮で生まれた詩人・作家です。
『田園の憂鬱』や『秋刀魚の歌』などで知られ、近代日本文学を代表する作家の一人として活躍しました。
これまでの佐藤春夫記念館は、春夫が1927年(昭和2年)から亡くなる1964年(昭和39年)まで東京で暮らした邸宅を新宮へ移築したものです。
1989年(平成元年)11月に熊野速玉大社の境内で開館し、春夫の書斎をはじめ、初版本や絵画などさまざまな資料が展示されてきました。
しかし、建物の老朽化などを受けて移転リニューアルが決定。2024年3月末で通常開館を終了し、同年4月10日から長期休館に入っていました。
新館でも「佐藤春夫の家」の雰囲気を残す
今回の移転で注目したいのが、単純に新しい展示施設を建てるだけではないという点です。
新館は木造一部鉄骨造の2階建てで、建物面積は約214平方メートル、延べ床面積は約296平方メートル。敷地面積は約1,033平方メートルとされ、駐車場も整備されます。
建物には、東京にあった旧佐藤邸の雰囲気ができるだけ残されます。
佐藤春夫の書斎として知られる「八角塔」をはじめ、2階へ続く階段や避雷針、洋風のしっくい装飾などを再現。門のデザインやピンクに近い外壁も、かつての東京の邸宅を意識したものになるとのことです。
これまで熊野速玉大社境内の記念館に展示されていた資料についても、新館へ移設される予定です。
文学作品だけでなく、佐藤春夫が実際に暮らした「家」の雰囲気そのものを楽しめる施設になりそうです。
1階は車いすにも対応
移転にあたっては、旧佐藤邸の雰囲気をできるだけ残しながら、現在の建築基準などに合わせた整備も進められています。
佐藤春夫記念館だよりでは、新館について1階を車いす対応とすることなどが紹介されています。
長年親しまれてきた建物の特徴を残しつつ、より利用しやすい施設へと生まれ変わります。
貴重な新資料にも注目
新しい記念館では、展示資料にも注目です。
2026年1月、佐藤春夫の遺族から新宮市へ、書簡や原稿、美術資料など1万3,000点を超える資料が寄贈されました。
資料には、佐藤春夫と交流のあった200人を超える人物からの書簡などが含まれています。
なかには太宰治や芥川龍之介など、日本文学史を語るうえで欠かせない作家に関係する貴重な資料もあります。
さらに、彫刻家・詩人として知られる高村光太郎が描いた油彩画「佐藤春夫像」も新宮市立佐藤春夫記念館の所蔵となりました。
これらの資料は今後の研究などに活用されるほか、一部は新しい記念館での展示にも活用される予定です。
リニューアル後は、これまで以上に佐藤春夫と当時の文学者たちとの交流を知ることのできる場所になっていきそうです。
開館時間・入館料は?
佐藤春夫記念館の公式サイトでは、新館の利用案内も掲載されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開館時間 | 9:00~17:00 |
| 最終入館 | 16:30 |
| 一般 | 330円 |
| 小・中学生 | 160円 |
| 休館日 | 月曜日、祝日の翌日、年末年始など |
| 所在地 | 新宮市伊佐田町1丁目2-50 |
| アクセス | JR新宮駅から徒歩約10分 |
10人以上の場合は団体料金が設定されており、一般260円、小・中学生130円となります。
また、土・日曜日は小・中学生と高校生が無料。中学生・高校生は学生証の提示が必要です。
障がい者手帳などを提示した場合も入館料は無料となっています。
休館日については、月曜日が祝日の場合は開館し、翌日の火曜日が休館となります。
3施設を巡れる「3館共通券」も登場
リニューアルにあわせて、ちょっと気になる新しい取り組みも予定されています。
新宮市では、
- 新宮市立佐藤春夫記念館
- 新宮市立歴史民俗資料館
- 重要文化財旧西村家住宅
の3施設を利用できる「3館共通券」を導入する方針です。
新宮市教育委員会の資料によると、料金は大人440円、小・中学生220円。
共通券は購入した日から7日間利用でき、その期間内に3施設へそれぞれ1回入館できる仕組みです。
佐藤春夫記念館だけを見るのではなく、新宮の歴史や文化をまとめて楽しんでもらおうという取り組みです。
市民にとっても、あらためて地元の文化施設を巡ってみるきっかけになるかもしれません。
新宮城跡周辺が「文化を巡るエリア」に
今回の移転は、佐藤春夫記念館単体のリニューアルだけではないところもポイントです。
新館の近くには、国指定重要文化財の「旧西村家住宅」があります。
さらに、その向かいには西村伊作が設計した「旧チャップマン邸」があり、少し歩けば新宮城跡や丹鶴ホールもあります。
特に佐藤春夫と西村伊作は新宮の近代文化を語るうえで深い関わりを持つ人物です。
これまで熊野速玉大社の境内にあった記念館がこのエリアへ移ることで、近代建築や文学、新宮の歴史を歩いて巡りやすくなります。
市外から訪れる観光客はもちろん、新宮市民にとっても「こんな場所が新宮にあったんだ」と、地元の文化を再発見できるエリアになりそうです。
約2年半ぶりに佐藤春夫記念館が帰ってくる
2024年4月から長期休館していた佐藤春夫記念館。
いよいよ2026年10月7日(水)、新宮市伊佐田町に移転してリニューアルオープンする予定です。
旧佐藤邸の特徴を残した建物、新たに寄贈された貴重な資料、旧西村家住宅など周辺施設との連携など、以前とはまた違った楽しみ方のできる記念館になりそうです。
新宮城跡や丹鶴ホールなども徒歩圏内なので、オープン後は記念館だけでなく周辺を一緒に歩いてみるのもよさそうですね。
「佐藤春夫は知っているけれど、記念館には行ったことがない」という新宮市民の方も、この機会に新しくなった記念館を訪れてみてはいかがでしょうか。
参照元:新宮市観光協会 佐藤春夫記念館※令和8年10月7日から開館、佐藤春夫記念館だより 新館住所について



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