「長年使っていない空き家が老朽化してきた」「解体したいけれど、費用の負担が大きい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
新宮市では、老朽化して危険な状態となった空き家の解体を促進するため、「不良空家除却補助金交付事業」を実施しています。
一定の条件を満たし「不良空家」と認定された建物を解体する場合、除却費用の3分の2、上限60万円の補助を受けられる制度です。
2026年度(令和8年度)は、募集件数を22件から35件へ拡充する予定とされています。申請は先着順となるため、利用を検討している方は早めに制度の内容を確認しておきましょう。
この記事では、新宮市の不良空家除却補助金について、対象となる建物や申請できる方、補助金額、申請の流れなどをわかりやすく紹介します。
この記事で分かること
- 新宮市の不良空家除却補助金の概要
- 補助対象となる空き家の条件
- 補助金を申請できる方
- 補助金額と対象となる費用
- 不良空家の認定申請期間
- 解体工事を依頼する業者の条件
- 申請から工事完了までの注意点
新宮市の不良空家除却補助金とは
新宮市の「不良空家除却補助金」は、老朽化して危険な状態となった空き家を解体する所有者などに対し、解体費用の一部を補助する制度です。
老朽化した空き家を放置すると、建物の倒壊や火災などの危険性が高まるほか、衛生面や景観、防犯面などで周辺の生活環境に影響を及ぼす可能性があります。
こうした危険な空き家の解消を進めるため、新宮市が解体費用の一部を支援しています。
2026年度の募集件数は、22件から35件へ拡充予定で、先着順となっています。
補助金はいくら受け取れる?
補助金額は、空き家の除却費用の3分の2で、上限は60万円です。
たとえば、補助対象となる解体費用が90万円の場合、その3分の2にあたる60万円が補助額となります。
一方、解体費用が120万円かかった場合でも、上限が設定されているため補助額は60万円です。
なお、空き家に附属する工作物の除却・処分費用や、家具などの動産の移転費用等は除却費用に含まれません。
補助対象となる空き家の条件
補助を受けるためには、次の条件をすべて満たし、新宮市から「不良空家」の認定を受ける必要があります。
- 新宮市内にあり、居住に使用されなくなってから1年以上経過している空き家
- 居住用の建築物、または床面積の2分の1以上が専ら居住用として使用されていた建築物
- 国土交通省が定める不良空家の判定基準で、各評点項目の合計が100点以上となる建築物
- 公共補償費の対象ではなく、関連・重複する補助金等が適用されていない建築物
- 建物に所有権以外の権利が設定されていないこと
- 空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第2項に規定する「特定空家等」に指定されていないこと
なお、所有権以外の権利が設定されている場合でも、権利者が建物の除却に同意している場合は対象となる可能性があります。
単に「古い空き家だから対象になる」というわけではなく、市による認定が必要な点に注意しましょう。
申請できる方
申請できるのは、次のいずれかに該当する方です。
- 空き家の所有者
- 空き家の所有者の相続人
- 空き家所有者の同意を得ている土地所有者
また、申請者は個人で、市税等を完納している方に限られます。
相続した空き家なども対象となるため、所有する老朽空き家の処分を検討している方は、市の空き家対策室へ相談してみるとよいでしょう。
まずは「不良空家」の認定申請が必要
補助金を利用するには、いきなり補助金の交付申請をするのではなく、最初に「不良空家認定申請」を行う必要があります。
2026年度の認定申請期間は、次のとおりです。
2026年5月1日(金)~10月30日(金)
認定申請では、次の書類を提出します。
- 不良空家認定申請書
- 空き家の付近見取図
- 空き家の配置図および平面図
- 空き家が居住等に使用されなくなった日を明らかにする書類
- 空き家および敷地の所有者を明らかにする書類
不良空家認定申請書は、新宮市の公式サイトからダウンロードできるほか、空き家対策室の窓口でも配布されています。
認定後に補助金の交付申請を行う
不良空家として認定され、補助金の交付対象となった場合は、続いて「不良空家除却補助金交付申請」を行います。
主な提出書類は次のとおりです。
- 不良空家除却補助金交付申請書
- 事業計画書
- 収支予算書
- 除却工事の見積書の写し
- 認定不良空家の外観写真および周囲との関係が分かる写真
- 除却について所有者等の同意を得ていることを明らかにする書類
- 所有権以外の権利が設定されていないことを証明する書類、または権利者から除却への同意を得ていることを証明する書類
- 市税等の完納証明書等
交付決定後に事業内容を変更する場合は、変更の申請手続きが必要となります。
解体工事にも条件がある
補助金を利用する場合、どの解体業者に依頼してもよいわけではありません。
工事は、次の条件をすべて満たす必要があります。
- 建設業法に基づく許可、または建設リサイクル法に基づく登録を受けた事業者が請け負うこと
- 新宮市内に本店・支店等の事業所を持つ建設業者または解体工事業者(個人事業者を含む)が請け負うこと
- 認定された不良空家をすべて除却する工事であること
- 補助金の交付決定後に工事へ着手すること
特に確認しておきたいのが、新宮市内に事業所を持つ事業者へ依頼する必要があることです。
見積もりを依頼する際には、補助制度の対象となる事業者かどうかも確認しておきましょう。
交付決定前に解体すると補助対象外
この制度を利用するうえで、特に注意したいのが工事を始めるタイミングです。
新宮市から補助金の交付決定を受ける前に解体工事へ着手すると、補助金の対象になりません。
「危険だから先に解体して、後から補助金を申請する」といった利用はできないため、必ず認定・交付申請などの必要な手続きを済ませてから工事を開始しましょう。
また、現地調査で危険と判断された工作物などについては、適正に管理する必要があります。
工事完了後は2027年2月12日までに実績報告を
補助金の交付決定後に解体工事を行ったら、工事を完了させたうえで実績報告書を提出します。
2026年度の実績報告書の提出期限は、2027年2月12日(金)です。
期限までに除却工事を完了し、実績報告書を提出する必要があるため、解体工事の日程にも余裕を持って進めることが大切です。
申請の大まかな流れ
新宮市の不良空家除却補助金を利用する際は、おおむね次のような流れで手続きを進めます。
不良空家の認定申請
↓
市による審査・現地調査
↓
不良空家の認定
↓
補助金の交付申請
↓
補助金の交付決定
↓
解体工事に着手
↓
工事完了
↓
実績報告書を提出
重要なのは、「不良空家の認定」と「補助金の交付決定」を受けてから解体工事を始めることです。
申請から補助金交付までの詳しい手続きについては、新宮市が公開している「補助金申請の流れ」でも確認できます。
手続きや必要書類について分からないことがある場合は、工事を進める前に新宮市の空き家対策室へ確認しておくと安心です。
解体するか迷っている場合は空き家相談も利用できる
空き家を所有していても、「解体したほうがよいのか」「売却や活用はできないのか」と判断に迷うこともあるでしょう。また、相続登記や土地の境界、権利関係などについて専門家に相談したい場合もあります。
和歌山県では、行政と専門家団体が協力して運営する「空き家なんでも相談TAKUSERU(タクセル)」を通じて、空き家の売却や管理、相続登記、解体、土地・建物の価値、境界調査など幅広い相談に対応しています。
また、県内各地では予約制の「空き家なんでも相談会・セミナー」も開催されています。
空き家を解体するか迷っている方や、売却・相続なども含めて今後の対応を考えたい方は、空き家の相談窓口や相談会についてまとめたこちらの記事もあわせてご覧ください。

申請・問い合わせ先
制度についての相談や申請は、新宮市の空き家対策室で受け付けています。
新宮市 空き家対策室
住所:〒647-8555 和歌山県新宮市春日1番1号
電話:0735-23-3331
申請書や詳しい申請の流れ、メールでの問い合わせについては、新宮市公式サイトでも確認できます。
老朽化した空き家の解体を検討している方は早めの確認を
新宮市の不良空家除却補助金では、一定の条件を満たす老朽空き家について、解体費用の3分の2、最大60万円の補助を受けられます。
2026年度の不良空家認定申請は10月30日(金)までで、募集件数は22件から35件へ拡充予定となっています。ただし、募集は先着順です。
また、補助を受けるには事前に不良空家の認定を受ける必要があり、交付決定前に解体工事を始めると補助対象外となります。
新宮市内に老朽化した空き家を所有しており、解体を検討している方は、工事を依頼する前に空き家対策室へ相談し、対象になるか確認してみてください。
参照元:新宮市 新宮市不良空家除却補助金交付事業の募集について



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